オーストラリアの選挙結果 保守連合の政策と今後の見通し
先日、オーストラリアの選挙で与党である保守連合が大方の予想を覆し勝利しましたが、それによって何が変わり、私たちの生活にどう影響を及ぼすのでしょうか。保守連合と労働党が選挙前にそれぞれの目玉となる公約を発表していましたが以下、簡単にまとめます。
Superannuation(年金)に関しては特に大きな変化なし
年金関連の政策は大きな変化はありませんが、以下重要な点を記載します。
- 65歳以下の方ならどなたでもタックスリターン時に税控除となるPersonal contribution(個人による年金積立)をすることが可能。(2017年7月より施行)
- 65歳から74歳の方がWork testを満たすことができなくなった初年度に限り、個人積立をすることが可能。(2019年7月より施行、年金残高が300,000㌦以下の方限定)
- 前年度末(6月30日)の年金残高が500,000㌦以下だった場合、限度額を超えて前年度使用しなかった限度額分の税引き前からの積立をすることが可能。(2019年7月より施行。2019年度分の税引き前の積立分の未使用限度額分は5年間繰越可能。)
- 年金残高が6ミリオン㌦以下の場合のNon-concessional contribution(税引き後からの積立)の積立限度額は年間100,000㌦。
- 税引き前積立金額が限度額以下でも、個人所得と積立額が合計250,000㌦を超える場合は、追加で15%の税金が課せられます。
所得税の減税
2019年度のタックスリターンより個人所得税の減税が見込まれています。
- Low and middle income tax offset(LMITO)、低中所得者向け減税。減税額は収入額により異なり、以下の通りとなります。適用期間は、2019年度~2022年度限定。既存のLow income tax offset(LITO)も引き続き適用されます。
- 収入が37,000㌦以下:200㌦
- 収入が37,000㌦~48,000㌦:200㌦プラス37,000㌦を超える分の3%(最大530㌦)
- 収入が48,000㌦~90,000㌦:530㌦
- 収入が90,000㌦以上:530㌦マイナス90,000㌦を超える分の5%(収入125,333㌦以上で適用不可)
- 2023年度より、既存のLITOおよび2022年までのLMITOは廃止となり、新たなNew Low income tax offset(New LITO)として以下が施行されます。
- 最大の減税額が645㌦に増額 (既存のLITOの最大減税額は445㌦)
また所得税32.5%が適用される最大課税所得が120,000㌦まで上がります。(現在87,000㌦)
その他
保守連合が勝利したことで、労働党の主張/提案の中で懸念されていた以下の事項が可決される心配がなくなりました。
- Franking creditの個人およびSuper fundへの還付廃止
- 住宅新規投資ネガティブギアリングの廃止
まとめ
この選挙結果と合わせて、先日発表されました通り、オーストラリア連邦の中央銀行はおよそ3年ぶりに公定歩合を0.25%引き下げ、歴史上最低となる1.25%にすることを発表しました。
2017年末をピークにシドニーを中心に不動産価格の下落が続いていますが2019年度末には底を打ち来年以降また緩やかに上昇していく可能性も出てきました。
